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経鼻内視鏡について

胃カメラというと、苦しいものと思っている方は少なくないと思います。最近は、内視鏡技術の進歩により、超極細の内視鏡が開発され、鼻から胃カメラを入れることが可能になりました。最大の特徴は、“胃カメラ”=“苦しい”の一番の原因と言える咽頭反射(オエッ)がほとんどないということです。初めて胃カメラを受けてみようという方はもちろん、以前口からの胃カメラで苦しい思いをされた方や、全身麻酔の注射が嫌な方などにも、お勧めの検査方法です。

どれくらい細いカメラ?

当院では、現在ある経鼻内視鏡の中で最も細い、先端径4.9mmの内視鏡を使用しています。通常の口からの胃カメラが10mm程度の太さですから、約半分の太さです。


経鼻内視鏡(上)と従来の内視鏡


なぜオエッとならない?

経鼻内視鏡により咽頭反射が起こらない事を表す図咽頭反射(オエッ)は、カメラが通る時に舌根(舌の付け根)に触れることで起こります。右の絵の様に、経鼻内視鏡は舌根に触れずに食道の方へ通過していくので、咽頭反射がおこりません。

経鼻内視鏡のメリット

  • 先ほどから説明しましたように咽頭反射が少ないため、患者さんの負担が少なく、楽に検査が受けられます。(約9割の方が経鼻内視鏡の方が楽であったという報告もあります。)
  • 検査をしながら会話することができます。つまり検査中に説明を受けながら、質問などもしていただけます。
  • 鎮静剤(全身麻酔の薬)や、鎮痙剤(胃の動きを止める薬)などの薬を使わないので、体への負担が少なく、検査後はすぐに日常生活や、車の運転、仕事などをしてもらえます。

経鼻内視鏡のデメリット

  • 経鼻内視鏡はメリットばかりではなく、問題点もあります。まず、鼻腔が狭い方は、内視鏡が入らないことがあり、その場で経口法に変更させていただくことがあります。
  • 鼻の麻酔や、カメラの挿入の際に、若干鼻の違和感や、痛みを感じる方がおられます。
  • まれに鼻出血がおこりますが、ほとんどの場合、鼻をつまむなどの圧迫で止血します。
  • 検診目的などの観察や、組織生検は可能ですが、治療内視鏡には不向きです。

以上、経鼻内視鏡のメリット、デメリットを説明しましたが、内容を理解された上で、ご希望の方はお申し出ください。もちろん、今までの口からの内視鏡で苦しくなかった方は、わざわざ経鼻内視鏡をする必要はないかもしれませんが、大半の方にはメリットの大きい検査であると思いますし、私も経口内視鏡を飲むのが苦手で、毎年経鼻内視鏡を受けています。

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児島医院 内科・胃腸科・小児科

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